フリーライターAさんの裁判を支援する会

すべてのハラスメントにNO!性暴力と嫌がらせ、報酬不払いを許さない! 勇気をもって声をあげたAさんの裁判を支援する会です。出版ネッツのメンバーが運営しています。

最終口頭弁論でのAさんの言葉を紹介します

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2022年2月16日、東京地裁にて、フリーライターAさんの最終口頭弁論が行われました。

通常、口頭弁論では書面のやり取りがなされるだけですが、Aさんの希望もあって本人の口から、公正な判決を求める意見陳述が読み上げられました。

Aさんの言葉をそのまま紹介いたします。

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まず、現在の心境として、被告に対して反省してほしい、謝ってほしいという気持ちはありません。団体交渉の時までは、被告に自分がやったことを自覚してほしい、誠心誠意謝ってほしいという思いでいました。

しかし、被告の態度は一貫して不誠実で矛盾しており、ブログやメールでも、私や組合にまで事実ではない内容で攻撃を繰り返しました。私は、被告が自分のしたことを振り返ったり、反省して謝ったりする力がある人には思えません。 なので、反省や謝罪は求めることは不毛だと思っています。

それでも、被告がしたことは許されることではありません。被告は私から、健康な体と心、記事を書く楽しさ、美容に対する情熱、自分が稼いだお金で生活する当たり前の幸せなど、自分の人生で大切だったものをいくつも奪いました。被告のやったことは人間らしい生活を奪う行為であり、人権侵害そのものです。

簡単には断れない状況を作った上で性的な行為に及び、それでも私が完全に思い通りにならないとわかったら被告自身がコントロールできる「報酬を支払わない」という形で報復する。被告は無意識かもしれませんが、これが被告の行ったことです。DVの加害者は、自分の暴力などの責任が自分以外のところへ向くようにほとんど無意識に操作することが知られていますが、被告が今回の性的な行為やパワハラ、報酬未払いを合理化しようとし、その責任を私に向けようとしているのも、似た心理状態だと私は思います。

裁判をすると決めてからは 、嫌なことを思い出さなければならず体調を崩し、仕事ができない時期が長くありました。それでもここまで裁判を続けたのは、大きく2つの理由があります。

1つは、裁判を続けることが被告を含めた性犯罪・ハラスメントの加害者を少しでも抑制し新たな被害を生まないことに繋がると思うからです。私は被害に遭ってから何度か「死のう」と決心しましたが、運よく今まで生きています。しかし、今後、 同じような被害が繰り返され、その被害者が自殺するような最悪の事態は絶対に避けたいです。

2つ目は、世の中にいるフリーランスや被害者の方がこの事件を教訓として、被告のような加害者を避けたり、プライベートゾーンを同意なく触られたらその足で警察に行く、早い段階で誰かに相談するなど、後悔のない対処をしたりするきっかけにしてほしいと思うからです。

 

フリーランスの人口は増加傾向にあるにもかかわらず、2020年6月(中小企業は2022年4月)に施行されたハラスメント防止関連法では、フリーランスは適用の対象外です。

裁判官の皆様には、フリーランスが未だに充分には法的に守られていないために「フリーランスに対しては何をしても大丈夫だろう」と思っている人がいること、私も含めて、そんな人達に搾取され傷ついているフリーランスが大勢いること、立場が弱い人に対し、性的な行為を受け入れないことへの報復として報酬不払いなどの「経済的嫌がらせ」が行われる実態があることをご理解いただき、どうか公正な判決を書いていただきたいです。何卒、よろしくお願いいたします。

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なお、判決は、5月の予定です。
最後までのご支援、よろしくお願いします。

(事務局)