支援会メンバーの日記
性暴力の現実から支援のあり方を考えるために被害当事者の語りを分析した本『性暴力被害の実際──被害はどのように起き、どう回復するのか』(齋藤梓・大竹裕子編著、金剛出版)によれば、性暴力被害とは、一人の人間として意思を尊重されず、道具やモノのよ…
報酬不払いとセクハラ・パワハラの損害賠償を求める裁判が2022年2月16日、結審した。当日東京地裁には25人の支援者が集結したが、コロナ禍「第6波」の渦中であり、前回26席だった傍聴席は16席に減らされた。 13時10分、予定より5分ほど早く開廷。書証のやり…
2021年12月に開催された「Aさんを支える会 総会」での広報チームメンバーの発言を紹介します。 ------------------- Aさんを支える会の広報チームは2020年9月に発足し、Aさんの裁判の支援の輪を広げるため、13人のメンバーで、このブログやTwitter、Facebook…
2021年11月に行われた証人尋問を傍聴していた人が、自身の体験を書いて送ってくれました。 誰にも話せないことがある――それはなぜなのか。 裁判官たちにぜひ読んでほしい、もう一つの証言です。 ーーーーーーー 昨年11月のAさんの証人尋問をつぶさに聞いて、…
2021年11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。わずか7か月の間に何が起こったのか。Aさんと被告の証言をもとに、ライターの松本浩美さんが概略を描いた。 ◆最後まで向き合ったAさんに、何度でも拍手を送りたい 証言を聞い…
2021年11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。わずか7か月の間に何が起こったのか。Aさんと被告の証言をもとに、ライターの松本浩美さんが概略を描いた。 ●集会……怒涛の一日を振り返って 閉廷後、裁判所隣の弁護士会館で、…
2021年11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。わずか7か月の間に何が起こったのか。Aさんと被告の証言をもとに、ライターの松本浩美さんが概略を描いた。 〇質問に答えず、裁判長から何度も注意 主尋問では素直に答えてい…
2021年11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。わずか7か月の間に何が起こったのか。Aさんと被告の証言をもとに、ライターの松本浩美さんが概略を描いた。 〇遮蔽板を設置。姿を隠して証言 20分の休憩を経て、16時5分再開、…
2021年11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。わずか7か月の間に何が起こったのか。Aさんと被告の証言をもとに、ライターの松本浩美さんが概略を描いた。 ●補充尋問〜被害者を責めるような質問も 尋問も終盤、裁判官による…
2021年11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。わずか7か月の間に何が起こったのか。Aさんと被告の証言をもとに、ライターの松本浩美さんが概略を描いた。 ●反対尋問〜「セクハラを受けたときの大声をここで再現してくださ…
11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。わずか7か月の間に何が起こったのか。Aさんと被告の証言をもとに、ライターの松本浩美さんが概略を描いた。 〇「思い出したくないことを思い出している」 セクハラについては、具体…
2021年11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。わずか7か月の間に何が起こったのか。Aさんと被告の証言をもとに、ライターの松本浩美さんが概略を描いた。 〇1日8〜12時間、ほぼ毎日記事を書く 8月1日から仕事を開始。以後…
2021年11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。わずか7か月の間に何が起こったのか。Aさんと被告の証言をもとに、ライターの松本浩美さんが概略を描いた。 〇セクハラを受ける 記事執筆後もAさんは、被告から施術を受けた。…
2021年11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。傍聴席は26席であったが、出版ネッツや出版労連等から46人が集まり、入れ替えて傍聴した。 私(松本浩美)は、初めてAさんの裁判を傍聴した。証言の最中は一言も聞き漏らすま…
※写真はイメージです 10月6日、フリーライターAさんが起こした裁判の第9回口頭弁論が開かれました。 前回の口頭弁論で被告側から陳述書と証人申請が提出されなかったため(代わりに出された上申書には、①9月22日に証拠申出を行わないこと、②原告・被告間の遮…
9月22日10時からの第8回口頭弁論を傍聴してきました。 今回が最後の口頭弁論で、次回は証人尋問だと聞いていたのですが、被告側からは本日〆切であるはずの人証申請も陳述書も提出されず、もう一度弁論期日を入れてほしいと希望してきました。 原告側弁護士…
7月14日、フリーライターAさんの第7回口頭弁論が開かれ、24名の方が傍聴に来てくれました。 実は、法廷に入るのは初めてです。女性裁判長、女性陪席裁判官(もう一人は男性)、そして女性司法研修生と、しかも若い方々なので、思わず「韓国ドラマ『リーガル…
2021年6月16日、フリーライターAさんの裁判を支援する会と出版労連・出版ネッツの主催のオンライン勉強会「セクハラ・パワハラ裁判と被害者心理」が開かれました。Aさんの裁判の弁護士のお2人と、ライター、ハラスメント実態調査に取り組んだ団体メンバー、…
5月19日、フリーライターAさんの第6回口頭弁論が開かれ、23名の方が傍聴に駆けつけてくれた。今回は原告側が準備書面4と書証を提出。準備書面は前回提出の積み残しで、症状の経過や、被告によるセクハラ・パワハラ行為と症状との因果関係についてである。 …
すでに、このブログで3回にわたって言及されているノンフィクション『その名を暴け』(新潮社)。アメリカ「ニューヨーク・タイムス」の記者ジョディとミーガンが、ハリウッドの大物プロデューサーだったハーヴェイ・ワインスタインによる性暴力の事実を綿密…
2021年3月24日、「『表現の現場』ハラスメント白書2021」が公表されました(*1)。 調査を行ったのは、アーティストや作家の有志により発足した「表現の現場調査団」(*2)。 写真、映像、芸術、文芸、報道、演劇、漫画、研究、デザイン、ゲーム、ダンス、古…
2021年3月24日、東京地裁708号法廷にて第5回口頭弁論が行われました。いつものように、原告側にはAさんと長谷川悠美・青龍美和子両弁護士、被告側は代理人の弁護士1人のみの出席です。傍聴席はAさんを支援する会のメンバーで満席。といっても座席1つおき…
※写真はイメージです 2020年12月8日、最高裁は、子どもを育てながら働く権利をめぐって争われた訴訟(=マタハラ裁判)の上告を棄却しました。昨秋、Aさんの裁判支援集会に「原告同士励まし合っていきましょう」とメッセージ(*1)を送ってくれた「女性ユニ…
Aさんとともに裁判を闘う長谷川弁護士(左)と青龍弁護士(右) 2月8日13時15分、東京地裁709号法廷にて第4回口頭弁論が開かれました。 この日は、被告から提出された準備書面の「陳述」と証拠の取り調べを行いました。といっても書面を読み上げるわけではな…
11月6日、Aさんの裁判を支援する集会で、この事件の内容を具体的に知り、支援の輪に入ることを決めました。 私は以前働いていた職場での団体交渉中に、経営陣から度重なる嫌がらせ、不当労働行為とされるハラスメントを受けました。交渉は無事、合意に至りま…
『その名を暴け』に登場する被害女性たちは、ニューヨーク・タイムズの取材に、最初は一様に口が重い。秘密保持契約を結ばされていた場合もあれば、加害者を匿名告発したことで、スポンサーから契約を切られるなど傷を負っていた場合もあった。 「ハリウッド…
フリーライターAさんの裁判って、どんな事件? フリーライターのAさんが東京都中央区銀座でエステサロンを経営するB社とその経営者C氏を相手取って、東京地裁に提訴しました。訴えの内容は、①不払い報酬の支払い請求、②望まない性的行為とセクハラ発言とパワ…
前稿で「被害者がNOをいうのは簡単じゃない」ということを書いたが、引き続き『その名を暴け』の証言者の多くに共通している点について書きたい。 それは「その後も、加害者と仕事を続ける人が多い」ということ。キャリアのために、生活のために…というの…
2017年ハリウッドの映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの20年以上にわたる女優たちへのセクハラが発覚。#MeToo 運動に発展した。 書籍『その名を暴け』(ジョディ・カンター/ミーガン・トゥーイー著)は「ニューヨーク タイムズ」の女性記者2…
2020年11月6日に開催された「フリーライターAさんの裁判を支援する集会」では支援する各団体から7名の方のリレートークが行われ、この事件への憤りとともに、裁判を起こしたAさんの勇気に共感する言葉が述べられました。それぞれのトークの内容をご紹介し…