フリーライターAさんの裁判を支援する会

すべてのハラスメントにNO!性暴力と嫌がらせ、報酬不払いを許さない! 勇気をもって声をあげたAさんの裁判を支援する会です。出版ネッツのメンバーが運営しています。

シンポジウム開催のお知らせ 「2つの性暴力裁判 勝利確定への道のり」

今年5月、フリーライターAさんの裁判と時を同じくして、長崎市でメディア業界で働く女性の性暴力裁判が勝訴確定しました。

新聞労連出版労連が支援したこれらの裁判は、組合員である原告へのバッシング防止のために匿名性を守りました。

闘いを振り返りながら、弁護士と一緒に裁判の意義や単産産業別単一労働組合)としての役割や課題について話します。

また当事者だけでなく支援者が、「自分事」としてエンパワーメントされた裁判闘争でもありました。

多くの労働組合セクシャルハラスメント、性暴力と闘う組合員の支援モデルの1つのヒントになればと思っています。

ふるってご参加ください。

シンポジウム「2つの性暴力裁判 勝利確定への道のり」

長崎市性暴力/フリーライターAさんの闘い

・日時:2022年9月27日(火) 18:30~20:30(予定)

・場所:Zoom(ウェビナー)

・参加費:無料

・申込み:下記フォームよりお申し込みください

  http:/forms.gle/GhTtFXirQC71985LA

・出演者:

 中野麻美弁護士・角田由紀子弁護士(長崎市性暴力訴訟弁護団

 長谷川悠美弁護士・青龍美和子弁護士(フリーライターAさん弁護団

 [コーディネータ]吉永磨美(新聞労連)・杉村和美(出版労連

・主催:新聞労連出版労連

・後援:日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)

 

(事務局)

フリーライターAさんより 〜今度は私が支える側に

 

裁判の勝訴が確定し、Aさんよりお礼のメッセージがとどました。

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皆様、これまで裁判を支援してくださり、本当に本当にありがとうございました。皆様の存在は、裁判を続ける中でとても大きな力になりました。
事件が起きてから、二次被害と言えるような状況・言葉に何度か遭いました。孤独で消えたくなったとき、いつも自然と頭に浮かんだのが「自分を支えてくれる人がいる」ということです。それが、どれだけ力になったかわかりません。本当にありがとうございます。

今回の判決が出たのは、裁判を支えてくださった皆様、労働組合の方々、弁護団の先生方、そして裁判官の方々との出会いがあって、すべての力が合わさった結果だと感じています。被害に遭って無力感に打ちひしがれている中、裁判の集会や勉強会、傍聴に来てくださったこと、また応援の言葉をかけてくださったこと、一つひとつが自分にとって温かい記憶です。

皆様にいただいた温かい支援を社会に還元し続けていくことが、私の使命だと思っています。どういう形であれ、今度は私が支える側になって、困っている方々の側で支援に携わっていきます。

また、今回の判決は私の主張をほぼ認めてくださったものではありますが、あえていえば、それでも事件や二次被害の傷が消えることはないし、精神的・身体的症状がなくなったわけではありません。民事で事実と認められて、なぜ刑事責任が問われないのか、なぜ警察で被害届を出せなかったのか、裁判を続ける過程で、なぜこんなに心の健康を消耗しなければならなかったのか、未だに納得できないことはたくさんあります。

フリーランスや女性、そして、子どもや非正規雇用で働く人、障がい者など弱い立場に置かれやすい方々の人権が正当に守られる社会にするために、まだまだ未熟な自分にもこれからできることがあるはず、と思っています。まずは、自分の意識や倫理観を磨き続け、目の前にいる人との会話から、社会のための活動ができるよう、これから精進していく所存です。

(原告A)

 

控訴の提起はされず、判決が確定しました

 

<ご報告>

フリーライターA さんのセクハラ・パワハラ・報酬不払い裁判で、5月25日東京地裁が下した判決について、6月14日時点で被告は控訴をしていないことがわかりました。

これで、報酬の支払いおよび被告代表者の不法行為と被告会社の安全配慮義務違反を認定し150万円の慰謝料を命じた地裁判決が確定することになります。

フリーランスの権利保護にとって、大きな影響を及ぼす判決が確定したことをともに喜びたいと思います。

これまでのご支援に、心より感謝申し上げます。

(事務局)

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こちらも合わせてご覧くださいませ。

多くの皆さまの署名が、この判決を後押しする力になったことを実感しております。

ありがとうございました。

chng.it

フリーライターAさんの勝訴に寄せて

 

 

性暴力の現実から支援のあり方を考えるために被害当事者の語りを分析した本『性暴力被害の実際──被害はどのように起き、どう回復するのか』(齋藤梓・大竹裕子編著、金剛出版)によれば、性暴力被害とは、一人の人間として意思を尊重されず、道具やモノのように扱われる、支配下に置かれるという「尊厳/主体性を奪われる」体験だという。そして、その被害からの回復のプロセスには、自分の受けた行為が性暴力だったと認識することと、加害者に対してノーを言う、自分自身を助けるなどの行動を起こすことが共通しているという。この本を読みながらまず思ったのは、それならAさんは出版ネッツにつながる以前から、すでにその道に歩み出しているということだ。

 

被告からの度重なるハラスメントに、必死にあらがい、体調を崩しながらも請けた仕事を続けようと努力した。支払われない報酬を求めて被告に交渉し、「労働110番」(東京都労働相談情報センター)に4度も電話をかけたという。雇用されていない場合は対応できないと言われながらも諦めず、相談に行った労働局で、フリーランスの相談窓口として出版ネッツのことを紹介されると、すぐに連絡をとった。

 

Aさんは、自身が受けた行為を性暴力だと認識した後、この性暴力をなかったことにしてしまったら、新たに被害に遭う人が出てくるかもしれないと提訴を決意したという。裁判が始まってからも、体調のアップダウンに苦しみながらもつねに毅然とした態度で、口頭弁論や証人尋問に臨んだ。どれほど苦しいものだっただろう。今回の勝訴判決がもし違うものであったとしても、Aさんは回復への道のりを力強く歩んでいくと、わたしは確信している。それが容易なものではなく、長く曲がりくねった道であったとしても、Aさんの勁さ(レジリエンス)への信頼はゆらがない。

 

ところで、「自身の受けた行為が性暴力だと認める」までに長い時間がかかる場合があることに、同書は触れている。恥の意識や自責の念などが、性暴力の認識をさまたげることがある。被害を受けた年齢が幼い場合、加害者が先生など指導的立場の人(被害者が尊敬している、周囲もそんなことをするはずがないと思っている)、恋人や配偶者などすでに親密な関係にある場合(性的接触を受け入れるべきだと思い込んでいるなど)、性暴力だと思い至るのに何年も何十年もかかることもあるという。

 

実際、Aさんの裁判に広報チームとして関わるなかで、わたしたちのうちの何人かは、記憶の中に閉ざしていた理不尽な体験は性暴力だったのだと自覚することになった。わたし自身、同書を読みながら、記憶の端っこにひっかかっていた出来事は地位・関係性を背景に「断りきれない」「この状況を脱するにはそうするしかない」というある種の性暴力だったのかもしれないと思うようになった(何ができるわけでもないが、ほんとうは嫌だったんだよね、と過去の自分に言ってやりたい)。

 

ニュースによると、性暴力の否認は相変わらずだ。映画監督は加害を報じた週刊誌を名誉毀損で提訴、衆議院議長は事実無根として抗議する文書を公表している。だが、定番だった被害を訴えた女性へのバッシングは散見されるものの、ネットニュースの論調はおしなべて「性暴力=アウト」だ。潮目は変わったのだ。容易なことではないだろうけれど、加害を指摘された人が自らの性暴力を認めることは勇気ある行動だとわたしは思う。再発を防ぐこともそこからしか生まれないのだから。

出版ネッツ・山家直子)

勝訴しました! 東京地方裁判所判決にあたっての声明

 

2020年7月13日に提訴して始まったフリーライターのAさんの裁判は、2022年5月25日に東京地方裁判所の判決が示され、報酬の未払いとハラスメントへの損害賠償のいずれも認められました。

セクハラの被害者心理にも言及されたうえで、被害者(原告)の供述の信用性を認定し、ほぼ全面的に事実が認められました。紛れもなく勝訴です。

担当弁護士の先生方をはじめ、これまで多くのご支援をいただきました皆様、本当にありがとうございます。
 
フリーライターのAさんの裁判とは
東京都中央区銀座でエステティックサロンを経営するB社(以下B社)とその経営者C氏を相手取って、東京地裁に提訴しました。訴えの内容は、①不払い報酬の支払い請求、②望まない性的行為とセクハラ発言とパワハラにより精神的苦痛を受けたことへの慰謝料請求です。

以下、判決にあたっての声明を発表しました。

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 Aさん(業務委託契約報酬・ハラスメント慰謝料請求)事件

 東京地方裁判所判決にあたっての声明

 

1 フリーライターの女性が、エステティックサロンを経営する会社に対して、業務委託契約の報酬と、セクシュアルハラスメント及びパワーハラスメントによる慰謝料の支払を求めた事件の裁判において、2022(令和4)年5月25日、東京地方裁判所民事第25部(裁判長平城恭子、裁判官熊谷浩明、裁判官織田みのり)は、原告らに対して、認容判決を言い渡した。

 

2 判決は、業務委託契約報酬請求について、契約の成立を認め、原告の請求を全額認容した。

  そして、原告が請求している複数のセクシュアルハラスメント及びパワーハラスメント行為について、そのほとんどの事実を認定し、慰謝料150万円を認容した。

  ハラスメント事件が一般的にそうであるように、本件も、ハラスメント行為についての客観的証拠に乏しい事案である。それでも、判決は、「美容ライターとして安定した収入を得ることを嘱望する原告が、被告会社から業務の依頼を打ち切られ、報酬の支払を受けられなくなることを恐れて、被告代表者に対してセクハラ行為等による被害を訴えず、被告代表者との間でセクハラ行為等の存在をうかがわせる内容のメッセージのやり取りをしなかった可能性も十分あり得る」として、原告の供述の信用性を肯定し、原告の主張するほとんどの事実を認定した。

  また、本件契約は雇用契約でなく業務委託契約であるが、「原告が、当時、美容ライターとして固定額の月収を得られる仕事に就いたことがなく、被告代表者から、基本給を月15万円として業務委託契約を締結し、仕事の内容や結果をみて報酬を増額することや役員ないし正社員としての採用する可能性を示唆される一方で、結果が出なければすぐに契約を終了させる旨を告げられた上で、被告代表者の指示を仰ぎながら業務を履行しており、原告が被告代表者に従属し、被告代表者が原告に優越する関係にあったものというべきである」として、被告代表者が原告に対して、ハラスメント行為の優越的地位にあることを認定した。

  そのうえで、「約7か月間にわたって、原告にバストを見せるよう求め、被告代表者の性器を触ることを要求するなどの性的な発言のみならず、原告の陰部を触り、原告の臀部に被告代表者の股間を押し付けるなどの性器への身体接触を伴うセクハラ行為を継続して行うとともに、原告に対する報酬の支払を正当な理由なく拒むという嫌がらせにより経済的な不利益を課すパワハラ行為を行ったものであり、その態様は極めて悪質である。」と断じた上、その後に原告に生じたうつ状態等の身体不調をこれらのハラスメント行為によるものと認定し、慰謝料150万円を認容した。

  また、被告代表者の不法行為責任のみならず、「実質的には、被告会社の指揮監督の下で被告会社に労務を提供する立場であったものと認められるから、被告会社は、原告に対し、原告がその生命、身体等の安全を確保しつつ労務を提供することができるよう必要な配慮をすべき信義則上の義務を負っていた」として、被告会社の安全配慮義務違反を認めた。

    

3 フリーランスは、発注者と労働契約を締結しておらず、不安定な立場に置かれている。労働施策推進法や男女雇用機会均等法におけるパワーハラスメントセクシュアルハラスメントの防止措置義務においても、フリーランスは対象外である。指針において、フリーランスに対しても対策を講ずるのが「望ましい」とされているにとどまる。

このようなフリーランスに対する対策の遅れから、発注者は報酬の支払いを免れようとフリーランス(受注者)にパワーハラスメントを行う、さらには優越的立場を利用した発注者が、業務を請け負いたい・継続したいと考えるフリーランスの心理に付け込んでセクシュアルハラスメントを行うといったことが横行している。本件は、その典型的な事案である。

本判決は、そのようなフリーランスが置かれている現状をくみ取り、フリーランスに対するセクシュアルハラスメント及びパワーハラスメントの慰謝料請求を認容した画期的な判決である。また、被告に対する不法行為責任だけでなく、被告会社の債務不履行安全配慮義務違反)責任を認めた点も画期的である。

ただし、判決が認定した事実に照らして、慰謝料額が150万円というのは低額であり、この点については遺憾である。

私たちは、被告に対し、本判決を重く受け止め真摯に履行することを求める。同時に、すべての発注者に対し、発注者にはフリーランスへの安全配慮義務があることを認識し、ハラスメント防止対策などフリーランスが安全で快適に働ける就業環境の整備を行うことを求める。また、国に対しても、速やかにハラスメント防止関連法をフリーランスに適用することを求めるものである。

 

  2022(令和4)年5月25日

  日本出版労働組合連合会出版労連

  ユニオン出版ネットワーク(出版ネッツ

  すべてのハラスメントにNO!フリーライターAさんの裁判を支援する会

  (Aさんを支援する会)

  Aさん(業務委託契約報酬・ハラスメント慰謝料請求)事件弁護団

フリーライターAさんの裁判 判決報告集会のお知らせ

フリーライターAさんのセクハラ・パワハラ・報酬不払い裁判

判決報告集会のお知らせ

 

1年半にわたって争われてきたAさんの裁判が、525日、判決を迎えます。

526日には、判決報告集会(オンライン)を開きますので、ぜひご参加ください。

 

判決の言い渡し

日時:2022525日(水)1310分~

場所:東京地方裁判所(※法廷番号はお問い合わせください)

 

判決報告集会

日時:2022526日(木)1830分~20

場所:Zoomhttps://bit.ly/3KlmANz

事前登録が必要です。

長谷川悠美弁護士・青龍美和子弁護士から判決内容に関する分析と今後の裁判に関する報告

上記に関する質疑応答

報告および発言

・枳穀智哉さん(出版労連 組織争議対策部部長)

・杉村和美さん(出版ネッツ 執行委員)

 ほか、各界のみなさん

原告Aさんのあいさつ

 

【問い合わせ先】a-shien@syuppan.netフリーライターAさんの裁判を支援する会)

 

(事務局)



 

皆様からいただいた署名を東京地方裁判所に届けました

フリーライターAさんが起こした裁判で「公正な判決を求める」オンライン署名をしてくださったみなさま、そのご協力に感謝申し上げます。

3月30日16時30分に、みなさまのお名前を一覧とした署名用紙(オンライン署名分623通、団体署名分163通)を東京地方裁判所の書記官室に届けました。対応された書記官の方は、「裁判官に届けます」と約束をしてくださいました。

 

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署名は引き続き募集し、4月中に第二次分として提出する予定ですので、お知り合いの方に呼びかけたり、SNSで拡散したりしていただけることを切に願います。

裁判の判決は、5月25日。東京地裁の裁判官が公正な判決を下すよう、共に声を上げていただきますよう、あともう少しよろしくお願いします。

 

フリーライターAさんに対する性暴力と嫌がらせ、報酬不払いを許さない!東京地裁に公正な判決を求めます!」

(事務局)

 

2022年4月28日 追記

皆さまにご賛同いただいた署名につきまして、上記の通り3月30日に第1次分を提出いたしましたが、それ以降にいただいた分を第2次分として4月27日東京地裁に提出しました。これまで署名してくださった皆さま、お知り合いにお声掛けくださった皆さま、SNS等で拡散してくださった皆さま、本当にありがとうございます。略儀ながらこの場でお礼を申し上げます。

(事務局)

性暴力と嫌がらせ、報酬不払いを許さない!オンライン署名にご協力をお願いします

性暴力・未払い裁判への裁判官の公正な判決を求める署名にご協力をお願いします!

 

フリーライターAさんが、報酬とハラスメントに対する慰謝料の支払いを求めて東京地方裁判所に起こした裁判は、10回の口頭弁論を重ねて2月16日に結審。5月25日に判決が下されます。
しかし、ハラスメントに関わる裁判の常として客観的な証拠は少なく、裁判所の判断がどうなるか予断を許しません。

そこで公正な判断を求めるため、このオンライン署名を立ち上げました。

chng.it

フリーライターAさんの裁判って、どんな事件?

withyou-nets.hatenablog.com

(事務局)

最終口頭弁論 傍聴記 Aさん、ここまで本当にお疲れさまでした

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 報酬不払いとセクハラ・パワハラの損害賠償を求める裁判が2022年2月16日、結審した。当日東京地裁には25人の支援者が集結したが、コロナ禍「第6波」の渦中であり、前回26席だった傍聴席は16席に減らされた。

13時10分、予定より5分ほど早く開廷。書証のやり取りの後、原告Aさんの希望により、最終意見陳述が行われた。

 一礼したAさんは立ったまままっすぐ正面を見つめ、メモを読み上げた。

被告は人生で大切なものを奪った。裁判の最中に体調を崩してしまったが、続けたのは新たな被害者を生まないため、他のフリーランスに対してこの事件を教訓にしてほしかったため。フリーランスは増加傾向にあるが、2022年4月施行のハラスメント防止法の適用対象外であり、大勢が搾取され傷ついている。性的行為を受け入れない報復として報酬不払いなどが行われているとし、公正な判決を求めた。

約5分間の陳述の間、裁判長と裁判官(左陪席)は書類を見ず、Aさんを見ていた。特に左陪席はうなずきながら訴えを聞いていた。

 

 閉廷後の集会では、まず長谷川悠美・青龍美和子両弁護士が結審にあたり、裁判官に理解を深めてもらうため、事件の概要と争点、事実経過と証拠等について網羅した最終準備書面を提出したことを報告。さらに、「陳述の最中、左陪席はAさんを見つめ、話を聞いていた。その勢いで判決を書いてほしい」と語った。

 なお、被告側も最終準備書面を提出したが、弁護団によれば従来の主張を繰り返すのみであったという。

 

 次に、山田一英氏(二玄社労組)、仁田裕子氏(女性ユニオン東京)、柚木康子氏(全労協女性委員会)、酒井かをり氏(出版労連中央執行委員長)、杉村和美氏(出版ネッツ)が激励の挨拶。

 そのうち2人のコメントを紹介する。

「セクハラは職場で日常的に行われているが、被害者はなかなか声をあげることができない。雇用されていても難しいのに、何の保証もないフリーランスであればなおさら訴えにくい。フリーランスのセクハラ・パワハラは労組ではなかなか取り組みにくいと思っていた。しかし、Aさんが声をあげ、皆さんがずっと応援してきたことは大きな力になる。Aさんに感謝している」(仁田氏)

フリーランスはハラスメント防止法の適用外だが、個人事業主のケガや事故について、使用者には安全配慮義務があるとする判決が出ている。今回はセクハラについて安全配慮義務違反を訴えた初の裁判。いい判決が出れば、たとえフリーランスが法の適用対象外であっても、対処してもらえるきっかけになる。フリーランスが安心して働ける環境づくりの一助になる」(杉村氏)

 

 最後にAさんは集まった支援者を前に、笑顔で感謝の言葉を述べた。

「次回は判決です。これで終わりになるのか、それとも裁判が続くのかわかりませんが、私としてはフリーランスの立場と権利を守るため、自分にできることをやっていくつもりです」。

 声にも明るさが感じられた。

判決は5月。ここまで本当にお疲れさまでした。判決まで時間がある。その間、支援者たちで署名活動を行う。あともう少し、がんばろうAさん!

松本浩美(出版ネッツ

最終口頭弁論でのAさんの言葉を紹介します

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2022年2月16日、東京地裁にて、フリーライターAさんの最終口頭弁論が行われました。

通常、口頭弁論では書面のやり取りがなされるだけですが、Aさんの希望もあって本人の口から、公正な判決を求める意見陳述が読み上げられました。

Aさんの言葉をそのまま紹介いたします。

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まず、現在の心境として、被告に対して反省してほしい、謝ってほしいという気持ちはありません。団体交渉の時までは、被告に自分がやったことを自覚してほしい、誠心誠意謝ってほしいという思いでいました。

しかし、被告の態度は一貫して不誠実で矛盾しており、ブログやメールでも、私や組合にまで事実ではない内容で攻撃を繰り返しました。私は、被告が自分のしたことを振り返ったり、反省して謝ったりする力がある人には思えません。 なので、反省や謝罪は求めることは不毛だと思っています。

それでも、被告がしたことは許されることではありません。被告は私から、健康な体と心、記事を書く楽しさ、美容に対する情熱、自分が稼いだお金で生活する当たり前の幸せなど、自分の人生で大切だったものをいくつも奪いました。被告のやったことは人間らしい生活を奪う行為であり、人権侵害そのものです。

簡単には断れない状況を作った上で性的な行為に及び、それでも私が完全に思い通りにならないとわかったら被告自身がコントロールできる「報酬を支払わない」という形で報復する。被告は無意識かもしれませんが、これが被告の行ったことです。DVの加害者は、自分の暴力などの責任が自分以外のところへ向くようにほとんど無意識に操作することが知られていますが、被告が今回の性的な行為やパワハラ、報酬未払いを合理化しようとし、その責任を私に向けようとしているのも、似た心理状態だと私は思います。

裁判をすると決めてからは 、嫌なことを思い出さなければならず体調を崩し、仕事ができない時期が長くありました。それでもここまで裁判を続けたのは、大きく2つの理由があります。

1つは、裁判を続けることが被告を含めた性犯罪・ハラスメントの加害者を少しでも抑制し新たな被害を生まないことに繋がると思うからです。私は被害に遭ってから何度か「死のう」と決心しましたが、運よく今まで生きています。しかし、今後、 同じような被害が繰り返され、その被害者が自殺するような最悪の事態は絶対に避けたいです。

2つ目は、世の中にいるフリーランスや被害者の方がこの事件を教訓として、被告のような加害者を避けたり、プライベートゾーンを同意なく触られたらその足で警察に行く、早い段階で誰かに相談するなど、後悔のない対処をしたりするきっかけにしてほしいと思うからです。

 

フリーランスの人口は増加傾向にあるにもかかわらず、2020年6月(中小企業は2022年4月)に施行されたハラスメント防止関連法では、フリーランスは適用の対象外です。

裁判官の皆様には、フリーランスが未だに充分には法的に守られていないために「フリーランスに対しては何をしても大丈夫だろう」と思っている人がいること、私も含めて、そんな人達に搾取され傷ついているフリーランスが大勢いること、立場が弱い人に対し、性的な行為を受け入れないことへの報復として報酬不払いなどの「経済的嫌がらせ」が行われる実態があることをご理解いただき、どうか公正な判決を書いていただきたいです。何卒、よろしくお願いいたします。

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なお、判決は、5月の予定です。
最後までのご支援、よろしくお願いします。

(事務局)