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証人尋問傍聴記(第9回)怒涛の一日を振り返って

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 2021年11月17日、10回目の裁判期日を迎えたこの日、原告と被告の尋問が行われた。わずか7か月の間に何が起こったのか。Aさんと被告の証言をもとに、ライターの松本浩美さんが概略を描いた。

 

●集会……怒涛の一日を振り返って
 閉廷後、裁判所隣の弁護士会館で、Aさんと2人の代理人弁護士、支援者が集まり、集会を開いた。2人の弁護士は尋問を次のように振り返った。

 

〇長谷川弁護士
 本件は、Aさんが関わった期間は1年に満たないのに、たくさんの争点があり、複雑な事件。
 Aさんにとって思い出したくないことを思い出すのは、本当につらい作業だったと思う。でも、きちんと思い出して、言うべきことは全部きちんと話してもらった。また、思い出したくないことを話す、つらい気持ちも話してもらった。尋問が終わった後、Aさんは「涙腺が崩壊した」と言ったが、それぐらいストレスと緊張があったと思う。本当にお疲れさまでした。

 

〇青龍弁護士
 複雑な事件のため、原告と被告双方で55分の尋問時間を大幅に超えてしまった。被告の主張を裏付ける客観的な資料はほとんどない。被告の代理人は、本人にしゃべらせない方針で臨んだのだろう。反対尋問では矛盾することばかり証言した。事実認定でどこまで勝ち取れるか。引き続きご支援をお願いします。

 

 なお、両弁護士ともセクハラに関しては、「どのように認定するかはわからないが、具体的な場所やドアの状態について細かく尋ねていたので、Aさんが声を上げても聞こえない可能性がある、ということ自体は裁判官の頭に入ったのではないか」とのことであった。

 

 最後にAさんから挨拶があった。
 「今日もお忙しいなか、来ていただいてありがとうございます。尋問を通して、本当に弁護士の先生お二人に助けられて、すごいかっこよくて感動しました。皆さんの顔を見るだけで、ちょっと……。つらくても今日を迎えられたのは、本当に皆さんのお陰だなと。ありがとうございました」

 

 今後の予定は、来年(2022年)1月末までに最終準備書面を提出。2月16日に最終の口頭弁論、春ごろには判決が出る予定だ。

松本浩美(出版ネッツ

 

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