フリーライターAさんの裁判を支援する会

すべてのハラスメントにNO!性暴力と嫌がらせ、報酬不払いを許さない! 勇気をもって声をあげたAさんの裁判を支援する会です。出版ネッツのメンバーが運営しています。

「支援する集会」リレートークより〜私に勇気を教えてくれた、Aさんへの手紙

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2020年11月6日に開催された
フリーライターAさんの裁判を支援する集会」では
支援する各団体から7名の方のリレートークが行われ、
この事件への憤りとともに、裁判を起こした
Aさんの勇気に共感する言葉が述べられました。
それぞれのトークの内容をご紹介します。

 

私に勇気を教えてくれた、Aさんへの手紙

森崎 めぐみさん(日本俳優連合国際事業部長)

 

今日はAさんにお手紙を書いてきました。読ませていただきます。

 

Aさんへ

私がAさんのことを初めて知ったのは、世話人会のSさんから伺ったときです。

それまで長い時間かかって、たくさん準備をされてきたのだろうに、いろいろと物事が決まってから教えてくださったのは、Sさんらしい、Aさんへの気遣いを感じました。

きっと、Aさんもいろいろ悩まれたと思いますが、それを見守って、Aさんが自信を持たれたことに、Sさんが自信を持ってから、私に話してくださったのだと思います。

みんながAさんを大切にしているのがよくわかります。

 

私は昨年、フリーランス芸能関係者のハラスメント実態調査アンケートを実施しました。

それまで芸能界でほとんど誰も声を上げられなかったことを、アンケートという形で、なるべく言いやすいように配慮して質問を作りました。

その結果1218人が回答。

ほとんどの方が自由記述に自身のつらい経験を書いてくださいました。

それなのに私たちは、フリーランスへのハラスメント防止法を強い拘束力のある形にできなかったことが、とても申し訳なく不甲斐なく思っています。

 

悔しい思いをしていたときに、SさんからAさんが提訴を決めたと伺いました。

Aさんが相談窓口に行ったのは、このアンケートが相談員に認識された頃だと聞いています。

「少しでも役に立ったんだ」と思って、とてもうれしかったです。

私からAさんに、どうしても伝えたいことがあります。

私は心からAさんを尊敬しています。

私はAさんほど勇気がありません。

ハラスメントを受けたとき、私は何も言えなくなります。

悔しくてもつらくても、ただ我慢するだけでした。

人に相談することさえできませんでした。

 

私は国際俳優連合(FIA)の会議に参加していますが、「仕事の環境を整えるために一番先にやるべきこととして、ハラスメント対策を」と教わっています。

最初にそれを聞いたとき、私はカナダ人の会長と、アメリカで#MeToo運動をしている俳優組合の会長に、「日本でハラスメント対策を始めます」と宣言しました。

そのときおふたりは目を真っ赤にしてCourage(勇気)が大切だと教えてくださいました。

その勇気を私はAさんから教わりました。

ありがとうAさん。

いつか近いうちに、あのとき頑張ったね、頑張ってよかったと、笑って思い出話ができる日を楽しみにしています。

一緒に頑張りましょう。

 

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